
1924年(大正13年)10月に富山北口から四方まで開通した越中鉄道は乗降客の少なさから沿線開発を進め、呉羽山丘陵の北側に八ヶ山遊園を開設した。この遊園の近くには八ヶ山駅があった。園内からは日本海と富山湾、立山連峰と富山市を一望でき、運動場、鳥獣飼育場、スキー場があった。冬季の富山県内のスキー場として戦前は上滝公園(のちの大川寺遊園)と並んで多くのスキー客で賑わったという。戦時の鉄道統合により1943年(昭和18年)越中鉄道は富山地方鉄道に合併され、その際に八ヶ山遊園は富山市に移管される。戦後にスキー施設が全国各地に開設されるようになると、スキー施設としては小規模であった八ヶ山遊園は廃れていきスキー場は閉鎖され、現在は呉羽山公園の一部として再整備される。現在は広場やテニスコートなどがある一方、八ヶ山遊園時代の記念碑や五重塔、祠などが当時のものが残っており、今もひっそりと記憶をとどめている。
